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古田 琢哉; 佐藤 達彦; Han, M. C.*; Yeom, Y. S.*; Kim, C. H.*; Brown, J. L.*; Bolch, W. E.*
Physics in Medicine & Biology, 62(12), p.4798 - 4810, 2017/06
被引用回数:10 パーセンタイル:47.55(Engineering, Biomedical)モンテカルロ輸送計算コードPHITSに、ポリゴン体系の一種である四面体メッシュ体系を利用できる機能を導入した。四面体メッシュは自由な形状を記述することに優れており、曲面を含む様々な複雑な体系を記述することができる。また、形式変換をすることでCAD等のソフトウェアを利用した三次元体系の設計も可能となった。本機能の導入に際し、初期段階で四面体メッシュ体系に対する分岐マップを準備し、輸送計算の計算時間を短縮する工夫を加えた。この工夫により、同数のメッシュ数であれば、ボクセルメッシュと同程度の計算時間で、四面体メッシュ体系の輸送計算を可能にした。四面体メッシュでは、異なるサイズおよび形状の四面体を組み合わせることで、より少ないメッシュ数で人体ファントム等の複雑体系を表現できる。人体ファントムに対する線量計算では、四面体メッシュを採用することで、計算時間をボクセルメッシュの計算に比べて4倍短縮できることが分かった。
Brown, J. L.*; 古田 琢哉; Bolch, W. E.*
no journal, ,
従来の線量評価研究では、ボクセル数値人体ファントムによるモンテカルロ放射線輸送計算が採用されてきた。しかし、近年のモンテカルロコードの進展により、ボクセル形式に比べて、個々の臓器や体表面等をより精緻に表現することができるポリゴンメッシュ数値人体ファントムの適用が可能になった。ボクセルファントムはCTやMRIの画像を基に多数作られてきたが、これらを活用するためにメッシュファントムに変換し、さらにメッシュ形式のモデルへ変換する技術の開発が望まれている。そこで、ボクセル数値人体ファントムに対して、臓器等の領域境界を判定し、正確なポリゴンメッシュへと変換するアルゴリズムを開発した。この変換で得られたポリゴン数値人体ファントムはモンテカルロ輸送計算で使用できるとともに、CADソフトを使った体系の可視化も可能である。